おすすめ♡恋愛映画 〜運命の人“ツインレイ”かも?〜#02『めぐり逢えたら』 SLEEPLESS IN SEATTLE
レビュー(??)vol.2

CINEMA-2

レビュー(??)vol.2

ストーリーについて

※ネタバレあり (鑑賞後に読むことをおすすめします)

場面ごとに、解説も含めて思ったことなどあげてみます。

1 (シカゴ)街を臨む丘
シカゴの街を臨む丘で、サム(トム・ハンクス)と息子ジョナが、妻マギーの葬儀を見守っています。 

2 (シカゴ)サムの家の台所
葬儀の後、実兄夫婦がサムを心配して話しかけますが、サムは心ここにあらず。

3 (シカゴ)建築会社のオフィス
/(回想・シカゴ)リグレーフィールドスタジアム・表

サムの務める建築会社のオフィスでも、サムは仕事に身が入らず、見かねた同僚が話しかけます。サムは、妻を思い出すのが辛い馴染みの街シカゴを離れて、シアトルに移ろうと思っていることを打ち明けます。
このオフィスの同僚のデスクの上に、スターバックスのマグカップがありますね。
スターバックスは、元々シアトルのコーヒー豆の会社が発祥です。
このマグカップ、何気に伏線を感じる小道具ですね。
回想でサム一家が登場するリグレーフィールドスタジアム(WRIGLEY FIELD)は、シカゴ・カブスの本拠地です。

4 (シカゴ)空港
さて、空港でシアトルに旅立つサムとジョナを、またも心配そうに見送る兄夫婦。
ふと、よくよく考えたら、葬儀の後の台所のシーンでも、この空港でも、兄嫁のスージーの気持ちの入り具合が強すぎる。実兄のグレッグが添え物のように存在感が薄く、スージーの泣きそうな演技が印象に残ります。
これは何でだろう? 最近まで、さほど気にしていなかったんですが、ふとこの演技が引っかかりました。
スージーを演じているのはリタ・ウィルソンで、彼女はサムを演じるトム・ハンクスとは現実で夫婦です。リタは、自分が先に死んでしまった場合のトムの気持ちや自分の気持ちに思いを馳せてあの演技をしていたのではないでしょうか?

そういえば、トム・ハンクスが主演した映画『キャスト・アウェイ』(2000)という作品をちょっと思い出してみると、そこにも不思議な一致が。
無人島に漂着したチャック(トム・ハンクス)が、ロビンソン・クルーソーのように孤独なサバイバル生活をするお話です。恋人と婚約した直後のハプニングで、恋人への想いを支えに無人島で過ごしています。
チャックは浜辺に打ち上げられた荷物の中にバレーボールを見つけて、そのボールに顔を描いて、ウィルソン社のロゴが入っていたため「ウィルソン」と名付け、孤独を紛らわす友達のように扱います。
ふと、私の中でつながったのが、この孤独な男として演技をしているトムが、「ウィルソン」とその名を呼ぶ時、妻のリタ・ウィルソンのことを思い浮かべたかも??ということ。もしかしたらねw

5 (タイトル)星空の下のアメリカの立体地図(CGアニメーション)
広大なアメリカの端と端、シアトルとボルチモアの男女が運命の相手同志としてどうやってめぐり逢っていくのでしょう?
それを象徴するのが地図。エフロン監督のアイディアで、オープニングとエンディングクレジットにアメリカの立体地図のアニメーションが登場します。
手作り感のあるアニメーションにジミー・デュランテの歌が流れ、チャーミングで趣のあるオープニングです。

BGM: “As Time Goes By” JIMMY DURANTE

〈ツインレイ・ポイント〉 “障害がある”
ツインレイは、物理的に距離があったり、どちらかまたは双方が結婚していたりパートナーがいる、年齢差が大きいなど、スムーズに関係が進まない状況で出会うことが多いと言われています。
このお話では、アメリカ大陸のまさに端と端、遠く離れて2人は暮らしています。


6 (ボルチモア)アニーの家・表
入江の埠頭沿いにある家から、アニー(メグ・ライアン)と婚約者のウォルター(ビル・プルマン)が、アニーの実家へのプレゼントをそれぞれの車に運び込んでいます。

7 (ボルチモア)アニーの両親の家・表
住宅街にあるアニーの実家の前で、アニーと婚約者のウォルターが車からプレゼントを運び出しています。

8(ボルチモア)アニーの両親の家・ダイニング
クリスマスイヴ、親族の集まる晩餐で、アニーが恋人ウォルターとの婚約を発表します。
ウォルター役のビル・プルマンが、神経質そうなアレルギー持ちなのにどこか間の抜けた滑稽さのある三枚目を見事に演じています。人は良さそうだけれど人間的な魅力に欠ける印象が絶妙です。
白いブラウスを着た親戚の女性は、フランセス・コンロイ。映画『ジョーカー』(2019)で、アーサーのお母さん役を演じた人です。

9 (ボルチモア)アニーの両親の家・屋根裏部屋
屋根裏部屋で、母バーバラがアニーにと、自分がかつて着たウェディングドレスを渡します。
母は、父クリフとの昔話をアニーに語り始め、「夜の埠頭を散歩しながら二人で手をつないで歩いている時、この人と結婚して幸せな人生を送ると直感したの。その感覚は“マジック”のようだったわ。」と話します。
アニーはそこでちょっと困惑しています。アニーはウォルターとの間にそのような感覚がないのです。
エフロン監督のアニー像は「不感症の共和党主義者」だそうで、ウォルターとの間に特別な何かを感じることなく、流れで何となく結婚することになっている感じ。
そして、軽くダメ押しにバーバラが、「ウォルターって、ちょっと堅苦しい名前ね。」と付け加えます。このニュアンスに、アニーは母がウォルターをあまり気に入っていない、ピンと来ていないことを悟るのです。

〈ツインレイ・ポイント〉 “手が似ている“ 
“身体に触れると同化するような感覚がある”
「ツインレイ」でよく言われている特徴の一つが、“手が似ている“。
アニーの両親は、手をつないで歩いた時、どちらが自分の手かわからなくなったと語っていて、お互いの間に特別な絆である“マジック”を感じています。おそらく、アニーの両親は、ツインレイなのかもしれませんね。


10 (ボルチモア)アニーの両親の家・表
アニーとウォルターが帰るところ。アニーは忘れ物をしてウォルターを先に送り出します。

11 (ボルチモア)アニーの車の中 
/(シアトル)サムの家・リビング
アニーが帰りの車の中でラジオを聴いています。シカゴのラジオ局の「ドクター・マーシャのお悩み相談」(?)という番組の“クリスマスの願い”というテーマに、シアトルに住む8歳の少年ジョナが、「パパに新しい奥さんがほしい」とコメントしているのを聴きます。
無理やり電話口に引っ張り出されたサムは渋々口を開き、亡き妻への思いを語り始めます。深い愛情を感じさせるその声に、アニーの心の奥が刺激されます。

〈ツインレイ・ポイント〉 “声”
ツインレイの特徴の一つとして、お互いの“声が好き“
アニーは「彼の声が好き」とは表現しませんでしたが、顔も見たことのない相手の声だけでいつまでも心に引っ掛かるインパクトがあったのは、単にその時聴いた話の内容に心動かされたのではなく、やはり“声”が決め手だったのではないでしょうか?


12 (ボルチモア)キャピタル・ダイナー
アニーは車を止めて、飲み物を買いにダイナーに寄ります。
この時、ウエイトレスの2人が店内でちょうど同じラジオ番組を聴いていて、サムのことが話題になっています。ラジオのCMが終わり再びサムが話し始めるところで、店内にいる男性は全く気にしていない様子なのに、ウエイトレスとアニーの女性陣3人ともがラジオにパッと反応するところがコミカルな場面です。
これは、この作品で、エフロン監督が表現したかった「男と女の違い」を見せる場面の一つでもあります。

13(ボルチモア)アニーの車の中 
/(シアトル)サムの家
ラジオの続きで、サムはより深く感情を見せる話をしていきます。
「初めて彼女の手を取った時、帰り着く家を見つけたような感覚、運命の“マジック”を感じた」と語ります。アニーにとって、“マジック”という言葉を同じ夜に2度聞くことになったわけです。

〈ツインレイ・ポイント〉 “身体に触れると同化するような感覚がある”
サムはマギーの手を取った時、帰り着く場所を見つけたような気持ちになったと語ります。
スピリチュアル的に考えると、おそらくサムとマギーはソウルメイトかツインレイ。特に障害なくスムーズに関係が進んでいたことを考えると、「ソウルメイト」だったのかなと思います。


〈ツインレイ・ポイント〉 “意外な場所やタイミングで出会う”
アニーとサムは普段接点のない状況で、偶然や奇跡と言えるタイミングで出会っています。
この作品では、さらに時間差まであり、ラジオでアニーが先に、空港でサムが後に、お互いを知ることになります。


14 (シアトル)サムの家・表
海辺に浮かぶサムの家の前を、イルミネーションを施したヨットが通過する情景カット。
この電球の数を巡って、エフロン監督と美術監督が口論になったそうです。
日本映画『幸福の黄色いハンカチ』(1977)のクライマックスのハンカチの話をちょっと思い出しました。黄色いハンカチをどれほどの量、どう配置すれば印象的になるかとずいぶん試行錯誤したという話を聞いたことがあります。
ちょっと形が似てますね。

BGM: “Over The Rainbow” RAY CHARLES

つづきは次回

R♡今日も愛してる
Solo Penguin

03.23.2024

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映画『めぐり逢えたら』のレビュー(??)vol.3こちら
映画『めぐり逢えたら』のレビュー(??)vol.1こちら
映画「めぐり逢えたら」(SLEEPLESS IN SEATTLE / 1993) の作品紹介こちら

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